『オカメインコが見たいです。』

と言って女子が家にやって来た。

遂にやってきた。と言っても良いかもしれない。昔で言えば『スーパーファミコンあるけどうちに来ぇへん？』と並ぶくらいの武器オカメインコを手に入れたにも関わらずこの武器を使った事が無かったのに、今回むしろ向こうからその武器でヤラれにやって来たのだ。

しかしその相手は…

元123☆45（イズミヨーコ）のイズミ（左側）である。

元とは言え後輩芸人。ファンやスタッフに手を出すのとは違って何らかの罪悪感がある。（ファンやスタッフはええんかぇ！ってツッコミはとりあえず置いといて下さい）

しかしイズミはもうコンビは解散して故郷の岩手県に戻り、久しぶりに東京に遊びに来て、僕がオカメインコを飼ってるのをtwitterで知ってたので自分から鳥が見たいと僕に言って来たのである。

そう言えば、一度岩手に戻る前にうちに来た時があってその時は他の芸人も一緒だったけど今回は1人。同居人の2人もバイトで出ていて家には僕とイズミとオカメインコのタマゴだけの状態。

『これはそんなんじゃなくて誰かヒトを呼ぶのに最低限の掃除やからな』

とよく分からない言い訳の様な事を自分に言い聞かせながら家を掃除しました。。

そして最寄りの駅で合流

『久しぶりです〜！元気でしたか？？オカメインコにめっちゃ会いたくて〜！！』

ひょっとしたらイズミも葛藤しているのかもしれない。本当は僕の家に、部屋に入りたい、そして抱かれたいだけなのに、そう思われるのは元芸人として僕にどう思われるか分からないので、妙にオカメインコに会いたいって事を強調してきました。

『汚いけど入って〜』

これは彼女とかに言うやつじゃなくお客さん全員に言うやつやで。けど、あまりに全員に言ってる感を出し過ぎてもイズミもショックを受けるかもしれない、なので若干女性に対して使う優しいトーンで言って上げました。

そしていよいよオカメインコのタマゴとご対面。

ぶっちゃけ言うと、このオカメインコを使って呼ぶって言う事はした事が無いけど、実は今まででも女の子が何人かこの部屋に来た事があり、ほとんどの女の子がタマゴを見て『可愛い〜』と言いながらタマゴを実際に触ったコは1人もいませんでした。つまりこれは【動物可愛いって言ってる自分可愛い】て言う女丸出しのセリフなんである。しかし、僕にとってはその方が好都合。女丸出しって事は僕に対して女として見られたい、僕と言う男に抱かれたいと言う証拠なのだから。

なので、オカメインコと対峙した時にそのコの女度合いがはっきりと分かるのである。

『わっ！わっ！！可愛い！！可愛いー！！！』

ふ、早速女を出して来たな！！！

ん？

『あ、ちょっとづつビビらなくなって来ました！桝本さん何をボサっとしてるんですか！まずは桝本さんが撫でてその勢いで私が撫でるのです！！』

コーヒーでも振る舞おうと出したら

『私、コーヒー飲んだら気持ち悪くなるのですみません！』

『オカメインコ使って女の子呼んだりしてないんですか？何してるんですか！飼った意味ないじゃないですかー！！』

『じゃぁ私そろそろ次に会う人がいるので帰りますね！』

こうして女の子は帰って行きました。

また次のターゲットが来るまで僕はこの武器を大切に大切に磨いて待っています。。